“かないばら”らしい福祉サービスで、
「その人らしい暮らしの実現」を
かないばら苑は、2020年に25周年を迎えました。
「その人らしい暮らしの実現」は、かないばら苑が長年大切にしてきたテーマの一つですが、ご利用者さまやご家族はもちろん、働くスタッフの皆さんにとっても、かないばら苑が「働きやすく、やりがいを感じながら自己実現のできる」、そのような場所でありたいと願っています。
かないばら苑には、人に寄り添いたい、誰かの役に立ちたい、と、人を想う気持ちを大切に入職してくれる方がたくさんいます。
私がかないばら苑に入職したばかりの頃、印象的だった出来事があります。
ある日、自分の仕事を終えて退勤しようとした際、ロビーで一人のスタッフがご利用者さまと一緒に座っているのが見えました。そのスタッフはすでに私服であり、どうしたのか尋ねてみると、「〇〇さんが眠れないそうなので・・・」と、答えたのです。どうやら、ご利用者さまが落ち着くまで、一緒にいてくれたようでした。
その後も、かないばら苑にいるスタッフ一人ひとりが、ご利用者さまに対して誠実に向き合っていることを実感する場面が多々あり、とても感動したことをよく覚えています。
これだけ誰かを想いながら働くスタッフたちに対して、法人としても、スタッフ自身が自分らしく働き続けられるような環境づくりを整えることを、私の目標の一つにしようと決めたのです。
自分らしく働き続ける環境を実現するには、職場環境の改善だけでなく、スタッフ自身のやりたいことや夢を叶えられる場所にすることも大切だと考えています。
長く働いていれば、人生や環境の変化は必ず起きるものです。その時にそれらの変化に対して、受け入れたり乗り越えたりしながら働き続けられる場所でありたい。
そして、そのような場所となる土壌が、かないばら苑にはあります。
私たちの施設ができる仕事は、ご本人のケアだけでなく、ご家族をも支えることのできる仕事であり、さらには地域住民の皆様にも信頼して頂ける地域の福祉拠点を目指していきたいと思います。
できること、取り組むべきことはたくさんあり、まだまだ道半ばでは在りますが、共に、これからのかないばら苑を作っていける仲間に出会えることを期待しています。
かないばら苑 苑長
吉野 英明
